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薔薇と白鳥 劇評(ネタバレします)

 

 

もはやいつぶりのブログかも忘れました、どうもてんちゃんです。

東京グローブ座にて上演中の舞台『薔薇と白鳥』6/3昼公演を観劇してきました。

 

 

なんで人間課題に出るとやる気なくすのに課題じゃないと俄然やる気になるんでしょうね。劇評。

 

ということで‼劇評書きます‼課題じゃないから新聞の劇評テンションで書くよ‼

ちなみにネタバレしてるので見たくない方はブラウザバックしてね‼‼‼

 

 

 

 

 現在日本で最も注目されている演出家の一人、G2が、新たな名作を生み出した。5月27日から東京グローブ座で上演中の舞台『薔薇と白鳥』は、イギリスを代表する劇作家ウィリアム・シェイクスピアとクリストファー・マーロウに残された多くの謎を、史実とフィクションを交えながら描く作品。そのタイトルから察しがつく通り、イギリスはローズ座を舞台に、後に白鳥と呼ばれたシェイクスピアの謎を追う。

 特筆すべきはなんと言っても物語の巧妙さだ。シェイクスピアの人生の空白の時間は何か、シェイクスピアはなぜ手紙を一通も残さずこの世を去ったのか、マーロウの本当の死因は何だったのか―長い間議論されてきたこれらの疑問に対し、ブラッディ・メアリーや当時の政治ゲームの存在を使って新たな解釈を提示した。ローズ座の運命に関しては大幅に事実を変えてはいるものの、それ以外は概ね史実通り。とはいえこれらを丁寧に回収し、緊迫感ある作品に仕上げたG2の劇作術には感嘆するのみである。

 当時の「問題児」であったクリストファー・マーロウを演じたのはHey!Say!JUMPの八乙女光。頭の切れるやさぐれた男・マーロウを好演した。滑舌にはやや難があるが、今回の俳優陣の中で一番進化が楽しみな存在。一幕冒頭の金集めに奔走する場面での「ダメンズ」っぷりや、シェイクスピアとの最後の対峙の場面での説得力は見事である。

 掴みどころのない、それでありながら周りを確実に味方につける男ウィリアム・シェイクスピアは、同じくHey!Say!JUMPの高木雄也が演じる。道化のようなキャラクターを持つ色気ある男は高木のはまり役。早くも再演を期待したくなる見事な演技であった。一幕ではくすんだ色、二幕では純白の衣装を纏い、「みにくいアヒルの子」が立派な、同時に孤独な白鳥になる様が浮き上がる。ラストで見せる慟哭の場面は必見。

 回転式の舞台や自由度の高い大道具を使った演出は現代演劇の定番技法ながら、初めて舞台を観る人にもわかりやすいシンプルな使い方だ。特に、いわゆる「盆」の内外でカトリック/国教会を分ける見せ方は、混乱の中にありながらスペインなどの強力な後ろ盾のある=舞台中央のカトリックと、国内では安定した存在ながらもヨーロッパ内では奇妙な立ち位置であった=舞台の端にいるイギリス国教会を表象している。

 また、一幕・二幕共に出てくる「人間みな役者」といった表現は、言うまでもなく『お気に召すまま』の引用だろう。東京グローブ座という劇場で演じられる想定で作られたこの戯曲は、こういった芝居好きの観客を引き込む仕掛けも組まれている。

 もちろん演劇や中世イギリス史に明るくなくてもフィクションとして楽しめるストーリーなので、初観劇にもぴったりの作品。シェイクスピアの、マーロウの、演劇の面白さを、最後まで伝え続けてくれるはずだ。 

 

 

 

 

久しぶりに真面目に書いたぞーーーーー!!!!!!!!!!期末レポートぶりにちゃんと書いた気がする!!!!!!!!!!(おい)

 

とにかく脚本ベタ褒めレベルに良いので暇な人は当日券チャレンジしてみてください‼‼劇場フリークにもオススメなので‼‼‼よろしくお願いします‼‼‼‼‼(広報か????)